ミッションのチューニングもメーカー自ら手掛けるようになった。
ご存知のように最近の車はトランスミッションもソフトウェアで最終的には制御されているので、その性格付けもソフトウェアの書き換えで自由に変える事ができる。しかしこれには一般ユーザーとしてリスクが多少なりとも伴う訳で、保証が効かないとかリコールの際にはどうなるのかとか様々な保証関係の問題があり一部の好き者の間のモノだったように思う。
↑ TRDの「CVTチューニングプラン」、現在の対象はミニバンでCVTが対象だ、ミニバンでマニュアルシフトを駆使して走るということは現実的ではないが少しでもスポーティーに走りたい人にはお手軽なチューニングだ、しかしECU書き換えが伴うためにリコール対応等の心配が残るところ、画像はメーカーサイトより拝借
エンジンECUのプログラムのチューニングについては、現在ではメーカーが自らパワーアップ版をリリースしていることが珍しくなくなってきている。ボルボなんかもオプションで設定しているし、アバルトも後付キットとして用意している。
↑ 「CVTチューニングプラン」のマニュアルモードでは5速・6速・7速が選択可能、その各々の特性を表すグラフ、なんだか分りにくい、画像はメーカーサイトより拝借
私が知っている限りでは、例えばVWゴルフのDCT(ダブルクラッチ)についてはかなり前からサードパーティーによるプログラム書き換えがされていた。その効能はいくつかあり、最大の特徴は動作が素早くなることだ。例えばマニュアルモードでパドルによりシフトダウンした際に、ノーマルよりもかなり早くシフトを完了することが可能だ。これは体感上かなりの効果があり、パシっと決まった感があり気分が良いものだ。その他細かいパラメータをセッティングできるようだ。
↑ 「CVTチューニングプラン」の走行モードでの特性グラフ、この特性自体はごく一般的なものだ、画像はメーカーサイトより拝借
元々メーカーがセッティングしている内容はかなりの安全マージンを含んだもので、日常のほとんどのことをカバーして何年も使用しても壊れないようなセッティングになっている。これはどんどん壊れてもらっては困るので当然のことだろう。そこのマージンを削ったということなのだ。
今回はそんなミッションチューニングをメーカーワークスであるTRDがやってしまったということだ。特定の車種で特定のグレードのみのCVTが対象だが、その内容は結構興味深いものがあるので少しだけ触れてみよう。まずマニュアルモードの区切りはノーマル7速なのだが、5速/6速/7速と選べる。次に走行モードとして、スポーツ/ノーマル/エコと3種から選択できる。さらにアクセルレスポンスを4種から選択できる、これはミッションとは直接関係ないが面白い組み合わせだ。
もっと面白いものがある、CVTは元々エンジンブレーキの効きが悪いものだがそれを改善したモードが用意されるということだ。
解説をよく読んでみるとどうもECUを書き換えるようで、ミッションのプログラムではないようだ。簡単にもとには戻せないような形になっているので施工には勇気がいるかもしれない。
↑ 「CVTチューニングプラン」のアクセルレスポンスの違いを現すグラフ、CVTチューニングなのにアクセルコントローラーの機能も付いてくると思えばお得かもしれない、画像はメーカーサイトより拝借
エンジン・ミッション・またサスペンションのチューニングもプログラムをアップデートする時代となった。比較的メーカーのマージンのあるセッティングから、尖がったセッティングをすることで乗り手の希望に合うセッティングを気軽にできる時代だ。そのチューニングにかかる費用も何かの部品を交換したとかではなく、ソフトウェアの価格とそのセットアップ料金だったりする。
車のチューニングは、まるでスマートフォンのOSアップデートのような感覚になってきている。
時代は変わったものだ・・・。
今日はこのへんで
では
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