メルセデスでもMTが買える、「SLK200」


なんと現行メルセデスラインアップでもMTが買えるのだ。

車の楽しみの1つにMTを操って車と一体になり、ダイレクトに車を感じるという部分もあると思う。現代ではダブルクラッチ系の2ペダルトランスミッションの出来が非常に良いので、速さや燃費だけを考えるとわざわざMTに乗る意味合いは少なくなっているとは思う。しかし車を操り一体となるという趣味的な領域ではMTは重要な要素だと思う。かくいう私も現在はMTの車は所有していないが、そのうちに手に入れようと虎視眈々と狙っている最中である(笑)。
↑ 「SLK 200 BlueEFFICIENCY MT」の6MTシフトレバー部分、これだけ見るとなんだか普通の車のようだ、画像はネット上から拝借


この2月になってメルセデスから発売された「SLK 200 BlueEFFICIENCY MT」はMT車としては日本において21年ぶりとのことだ。時代としては先日の「Renault Clio RS 200 EDC」のように、スポーツモデルでもMTが無くなってダブルクラッチの2ペダルになっていく傾向なのだが、なぜ今になってメルセデスMTを出してきたのだろう?
勿論ヨーロッパではMTが今でも主流なのであろうが、日本では好きものの領域に入りつつあるMTを出してもセールスに貢献するとは思えない。ということを考えると採算度返しで日本のファンにもMTを楽しんでもらいたいということを考えているのであろうか。
車自体は非常に現代的だ、アイドリングストップも付くし燃費は14km/Lを超えるものになるだろう。
ちなみにMTの場合のスペックは1.8L直噴ターボエンジンで184馬力、重量1430kg、正式な燃費は未発表だがATモデルが14km/Lなので、もう少し良いと思われる。
ルーフはバリオルーフと呼ばれる格納式のハードシェルを装備しているので雨の日も問題無しだ。

↑ 「SLK 200 BlueEFFICIENCY MT」のフロント部分、このSLKというモデルはⅡシーターだがメルセデスの中では非常にコンパクトな部類に入る、個人的には結構好きな車だ、画像はネット上から拝借


確かに日本においてヨーロッパのメーカーは限られたモデルだけだが、MTをキッチリとラインアップ中に残していることが多い。BMWではベーシックなモデルの320に6MTのラインアップがあるし、シトロエン・プジョーにもライナップがある。その内容は実用車からスポーツモデルまで様々だ。なんだかこういう動きを見ているとMT回帰運動でも行われているのかと思うほどだ。

↑ 「SLK 200 BlueEFFICIENCY MT」のAMGのスポーツパッケージ装着車、ちなみに35万円のオプション、ノーマルでも良いかも、画像はネット上から拝借


車はその時代時代の影響を受けて変わっていくものだが、環境性能や省エネルギー性能が進んだ現代では内燃機エンジンそもそもがモーターや燃料電池に置き換わりつつある。MTはその内燃機エンジンと組み合わせないと意味の無い存在なのかもしれない。
そう考えるともうすぐ無くなるので今のうちに楽しんでおいてください!というメーカーのメッセージとも受け取れるのではないかと思う。

最近の車を見ていて、いつも考えていることがある。電子デバイスを駆使した高度な総合制御を行う車には技術面では非常に感心させられることが多い。しかしマンマシンインターフェースはあまり変わらない、というか人間のほうが変われないのだ。
現在のマンマシンインターフェースは車が誕生してから基本的に変わっていない。中身は大変進歩しているのにマンマシンインターフェースは100年間も変わっていないのである。
ここでこれからの車の方向性は2つあれば良いなと思っている。
その1つは現在の技術を詰め込んだ車をどんどん進めていく方向である、これにより時間がマンマシンインターフェースの問題も解決することになると思う。
2つ目は今までのように機械が主役の車作りをもっと推し進めて、電子デバイスを極力使わない原始的な車を作ることだ。ここは趣味的領域だが究極の機械的性能を求めるのだ。究極の職人が作るラックアンドピニオンだとか、エンジンはこれも熟練職人が手組しバランスをとったものだとかである。つまり電子デバイスにつぎ込んでいる資金を機械的な精度を上げるために投入するようなことだ。
これにより非常に趣味性に富んだ、機械的精度の高い車という訳である。しかしこの車には最新の電子デバイス類は最小限にとどめる。こういった車があれば買う人も多いのではないかと思う。

つまり初心に帰るということで、人間がコントロールできない車(ブラックボックス)からコントロールできる車に戻すということだ。
メルセデスのMTから話はそれてしまったがこんなことを考えているのは私だけだろうか?


今日はこのへんで

では


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