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水野さんと台湾資本の車両開発会社

2014/12/16
世間ではミスターGT-Rと呼ばれている水野さん、全く会ったこともないのに気安く呼んでいるのをお許しいただきたい。


今回の発表のあったのはその水野さんが台湾資本の華創日本(かそうにほん)株式会社のCOOとして就任する。その華創日本(かそうにほん)株式会社の親となるのは「HAITEC」という会社で自動車技術の開発会社だ。水野さんはここの副社長も兼任するということだ。






↑ HAITEC社のEV技術開発の一例、画像はメーカーサイトより拝借



個人的な印象だが台湾は非常に印象が良い。これは行儀の悪い中国との比較になるからということもあるだろうが、自由主義経済の中で技術や先進性を持った企業が多くあり親しみやすい。日本との関係も良い。


話は少し脱線するが、つい先日デスクトップPCを調達した。デスクトップPC2台を使って様々な業務を行っているのだが、そのうち1台はWindowsXPを搭載したPCであったため最近は全く使わなくなっていたのだ。そこで最新のモノを調達したという訳だ。こだわったのはマザーボード、Z97チップセットでお気に入りのASUSのマザーボードを選択した。このASUSというメーカーは台湾のメーカーでマザーボードでは世界最大手のうちの1つだ。また台湾メーカーはPCの部品でも世界的な企業が目白押しだし、自転車の世界でも世界一大きな自転車メーカーのGIANTという会社もあるのだ。台湾はなかなか経済的に凄いということに改めて気が付く。


車の世界はこの10年くらいで大きく様変わりしてきている。内燃機関に代わる動力源として電気モーターは当たり前のようにEVやHVに搭載されている。またつい先日2014年の最後に燃料電池車が市販されたのは非常にエポックメーキングな出来事だと思う。
そうした中、車両開発に求められるスキルが多様化し複雑化しているのは事実だ。また仕向地向けに様々な仕様を用意するという事もあるし(ローカライズ)、その元々となるモデルは世界的なトレンドや法規制や規格の流れに大きく左右されることになっている(グローバライズ)。つまりマクロとミクロの視点が両方必要となっている。
さらに車両制御が複雑化し電子制御技術や素子開発、メカと電子制御の融合、またエネルギー制御まで複雑多岐に渡る技術を必要としているのだ。


個人的に最近感じるのは車が複雑でブラックボックス化しユーザーでは分からない事が増えた。しかしマンマシンインターフェースは従前と変わらないので人間の感性が重要な位置を占めたままだ。このギャップというか多様性を見込んだ上での車両開発が求められるのだろうと思う。思えば難しい時代になったものだ。
余談になるが、こうした時代に機械的精度を極限まで上げ、できるだけ電子制御をしない車を発売すると大変受けると思うのだがどうだろうか。


そんな電子制御と機械的な車の開発、そして社会に対しての車の役割を含めて世界規模で考えないといけない状況になっている訳だ。そんな時代に優秀な車両開発者の水野さんがグローバルに活躍するのを見るのは非常に楽しみでもあり期待が膨らむ。どういった技術や車両を生み出していくのだろう。台湾の車両メーカーは聞いたことがないが、台湾が車両技術で世界を席巻する時代が来るかもしれない。成り行きを見てみたいものだ。



今回はこのへんで


では



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FCVと水素ステーションの現状、足りない・・・

HV・PHV・EVと環境性能の良い車が続々と登場している。しかしこの環境性能の今のところの目玉はFCVだろう。

FCVとは燃料電池車のことで水素を燃料として走る車だ。水素は中学校時代に実験したことがあると思うが火が付くとポンと爆発して取扱いを慎重にする必要のある気体だ。しかしこの水素、燃料としては非常にクリーンで燃えると水にしかならないのだ。なんともクリーンではないか! 化学式で表すと 2H2+O2→2H2O のようになる。
そのFCVはトヨタ&BMW連合とホンダ&GMの2系統から2015年には発売開始の予定なのだ。もっと未来の事だと思っていたが、実はもう来年ではないか。

そのFCVは水素を補給しなければならないのだが、補給するための水素ステーションは現在圧倒的に少ないのだ。2013年の夏で全国13か所しか完成していない。予定では2015年までに全国で100か所を予定していたが計画通りに進んでいない。
そこで経済産業省は水素供給設備整備事業費補助金を2013年度に開始し補助金の管理を次世代自動車振興センターが行う。2013年度は19件に交付され、対象は岩谷産業(4件)、岩谷ガス(1件)、JX日鉱日石エネルギー(10件)、東京ガス(2件)、豊通エア・リキードハイドロジェンエナジー(2件)となっている

水素ステーションはその機能により2種に分類される。その場で水素を製造する機能を備えたモノをオンサイト型、他の場所で製造した水素を運んでくるタイプをオフサイト型と呼んでいる。各社の例を見ながら特徴をつかんでみよう。


↑ 東邦ガスの考える水素ステーションの配置の図、通常のガソリンスタンドの油種が増えたようなイメージだ、これならユーザーも迷わないで済む、ハイオクですか?レギュラーですか?水素ですか?と聞かれるようになるのだろうか、画像はネット上から拝借



水素ステーションは具体的にどのようなモノだろうか。NEDOの事業として実証実験を続けている東邦ガスの水素ステーションは既存のガソリンスタンドの油種が増えたようなイメージだ。やはり利用者のイメージとしては既存のガソリンスタンドのようなイメージがあったほうが利用しやすいだろう。

大阪ガスは都市ガスを改質して水素を製造する仕組みを開発済みで大阪府茨木市で2015年春に稼働予定としている。大阪ガスは日本で2001年一番最初に水素ステーションを稼働させた企業だ。

岩谷産業は元々宇宙産業に水素を供給していた関係で液化水素を得意とする。従って稼働させる水素ステーションもオフサイト型で液化水素を運んできて使用するものとなっている。

こうして見ると少しづつだが水素ステーションの整備は進んでいるのだが2015年に発売されるFCVの利便性を考えるとまだまだ数が足りない。本格的な普及までは相当時間がかかるのではないだろうか。また水素ステーションは現在のガソリンスタンドやEV用の充電設備とは異なりかなり高額でたいそうな設備が必要だ。普及までは政府なりメーカーなりの後押しが強力に行われないと難しいだろう。

素人目にもいかにもクリーンでコストと安全性が確保できれば理想的なエネルギーとして思える水素はこれから要注目だ。FCVを作る自動車メーカーと共に水素を作る企業を中心に動いていくことになるだろう。


今回はこのへんで


では



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北京ショーでHV、PHV、EVが多い訳

北京ショーでのワールドプレミアが連発している。

この背景には様々な事情があるようだ。

最大の理由としては世界一の自動車のマーケットということがある。世界的に先進国は飽和しており、それ以外の国での販売を伸ばすしかない。その中でも中国マーケットは最大でかつ高価な車が売れるマーケットだ。超高級車から大衆車まであらゆる車の販売が見込める。金融バブルは弾けようとしているのにこの活況はちょっと心配なところでもある。また政治的な規制が突然入る事もあり企業にとってはリスクが大きい。それでもリスクを犯してこのマーケットを取りに行くということだ。特にVWグループは力が入っているように思う。

次にHV、PHV、EVへの補助金が出ておりユーザーにとっては購入しやすい環境になっている。PM2.5問題のように環境対策が全く後手に回っている現状では、こうした環境対策車を増やす戦略は有効だろう。これを上手く使って環境対策車の販売を伸ばそうというわけだ。またユーザーも自分達が日々PM2.5などで実感しているためにこういう意識も高いだろう。そもそも燃費も良いので時代にマッチしている。

自動車メーカー各社はこの中国マーケットにその事情に合わせた車を投入する。またパイが大きいだけに他では見られない特殊な車もあったりする。例えば通常のモデルのホイールベースをストレッチしたセダンなどは高級車として人気があるようだ。

かなり特殊なマーケットではあるがその巨大さゆえに無視できないところだろう。経済の行く先が不透明ではあるので今後の推移をじっくりと見守りたい。

今回はこのへんで

では



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