現在のところ最後のType-RはFD2シビックとなる。この車も惜しい事に既に生産中止となっている。
この車は普通のセダンボディーを持っており今までのType-Rとは異なる成り立ちだ。ボディーはそれまでよりもさらに拡大し、大きく重くなりはしたが、剛性感はさらにしっかりしたものになっていると思う。
↑ やはりType-Rにはサーキットがよく似合う、こうした熱い車が少なくなってしまったことは残念だ、また復活してほしい、他のメーカーも見習ってほしいものだ、画像はメーカーサイトより拝借
個人的には3回ほど試乗に出かけたがエンジン、ミッション、ステアリング、ブレーキは素晴らしい出来だ。今までに無い4ドアセダン形状のボディーについても大振りだが剛性感に溢れガッシリとしていてとても安心感のあるものだ。ただしヒラヒラ感は少ない。
一番の問題点は4ドアセダン形状にもかかわらす、後席に乗る人を一切考えない乗り心地であろう。かなり硬くて前席はともかく後席は全く実用的では無い、後席に乗る人から文句が出るのは必須である。この原因は硬いサスペンションと18インチのタイヤホイールも大きな要素だ。サーキット性能を求めたためにこの辺りの快適性を犠牲にしてしまっている。
純正装着タイヤもスペシャルであり、見るからにレーシングタイヤのようなパターンをしている、実際のグリップも強力で18インチである事も加わって素晴らしい出来だが非常に高価なタイヤとなってしまっている。
フロントサスペンションはストラットだが前モデルとは異なり普通のストラットになった。
↑ 個人的にはこのシルバーのFD2が好みだ、おっさんには渋くて良い感じ、ウィングも小さいものに交換したい、画像はメーカーサイトより拝借
エンジンはK型がさらに熟成されてType-Rらしいものとなっている。低速のトルクもあるし中回転から高回転は気持ちの良いフィールでNAとしては卓越したエンジンだと思う。
純正状態でフロントにトルセンLSDが入っており、低いギアでのフル加速時には現代の車には珍しくトルクステアが顔を出す。
室内ではシフトノブの位置が悪くドライバーから遠いので、これには慣れる必要がある。シートについても今までのレカロからホンダオリジナルのシートに変更になり座り心地が異なるが、相当研究した跡が伺えるシートとなっている。
その他はシビックのセダンの他のモデルと同様だ。
FD2シビックはまだ新しい事もあり中古車市場ではまだまだ価格が高止まり状況だ。もう少し価格がこなれてくれば、ボディーもしっかりしているので狙い目の車だと思う。
いずれにしてもType-Rが時代に合わせて形を変えてきたが共通するのは熱い走りへのこだわりだと思う。他にこういった車は類を見ないため歴代のType-Rが人気のあるのは良く理解できる。こういったこだわりのある車を是非復活して欲しいし他のメーカーも出して欲しいものだ。
今日はこのへんで
では
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